かむろのたより わくわく観劇、子役ブログ ●にゃんころげ日記。
2005年12月18日初日〜2006年1月15日千秋楽の四季劇場[秋]での公演について、
「南十字星」子どもたち3役 出演表 No.2 を作成(2005年12月18日公開、2006年1月15日データ完成)。
2004年9月12日初日〜2005年1月10日千秋楽の四季劇場[秋]での公演については、
「南十字星」生徒3役 出演表 を作成(2004年10月2日公開、2005年1月10日データ完成)。
-アミナ・ティエン・ミンチェ3役の出演データです-

★春名美咲ちゃん、プロフィール(キャロット)
プロフィール(Yahoo! JAPAN/日本タレント名鑑)プロフィール(goo/日本タレント名鑑)。
わくわく観劇、子役レビュー 2007年目次
わくわく観劇、子役レビュー 2006年目次わくわく観劇、子役レビュー 2005年目次
わくわく観劇、子役レビュー 2004年目次わくわく観劇、子役レビュー 2003年目次

このレビューページのテキストごとの目次です(一部は未完成。2003年の観劇雑感は、別ページにまとめているものもあります。観劇した公演全てについて書いている訳ではありません。また、2002年以前の観劇は、現在とは嗜好が異なるので、一部を除き、再掲示の予定はありません)。

検索エンジンや目次からのアクセスで、↓にテキストが表示されない場合には、「更新」してみて下さい


無料ブログ、レンタル日記のマイキット ホームページ プロフィール 「観劇を遠くはなれて」 わくわく観劇、子役レビュー アルバム
最近の日記
★ご案内 (05/11)
野鴨 (シアター1010ミニシアター) (11/05)
明治座「大奥」 (10/01)
お知らせ (08/01)
再現型シアターコンサート「1824」(彩の国さいたま芸術劇場) (07/07)
東京スウィカ「東風コチ 夕立 土用波」 (07/01)
劇団若獅子結成二十周年記念公演「国定忠治」 (06/29)
劇団俳優座「リビエールの夏の祭り」 (05/18)
松井誠奮闘公演・全国ツアー (男涙の子守唄/華・艶・舞 誠版レビュー) (05/08)
丸美屋食品ミュージカル「アニー」 (05/06)
過去の日記
2009年12月
2009年11月
2009年05月
2008年10月
2008年06月
Web mykit.jp
わくわく観劇、子役レビュー 2007年目次
わくわく観劇、子役レビュー 2006年目次
わくわく観劇、子役レビュー 2005年目次
わくわく観劇、子役レビュー 2004年目次
わくわく観劇、子役レビュー 2003年目次(このレビューページの2003年〜2007年分の目次です)

観劇を遠くはなれて
作者宛てのメールはこちらから


かむろのたより へ
わくわく観劇、子役ブログ へ
主要大劇場上演作品一覧 2010年 へ
主要大劇場上演作品一覧 2009年 へ
主要大劇場上演作品一覧 2008年 へ
主要大劇場上演作品一覧 2007年 へ
主要大劇場上演作品一覧 2006年 へ
主要大劇場上演作品一覧 2005年 へ
主要大劇場上演作品一覧 2004年 へ
「観劇を遠くはなれて」雑記帳 へ


「南十字星」千秋楽の雑感(鈴木優美ちゃんてかわいい!) は、ここ(ブログに書いたテキストに、アミナ・ティエン・ミンチェについて加筆したもの -1/31-)。
なお、「南十字星」初日の雑感は、ここ に。

RSS
「観劇を遠くはなれて」 わくわく観劇、子役レビュー
はつせ、
46518
2009年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
5月11日(月)★ご案内
11月 5日(月)野鴨 (シアター1010ミニシアター)
10月 1日(月)明治座「大奥」
8月 1日(水)お知らせ
7月 7日(土)再現型シアターコンサート「1824」(彩の国さいたま芸術劇場)
7月 1日(日)東京スウィカ「東風コチ 夕立 土用波」
6月29日(金)劇団若獅子結成二十周年記念公演「国定忠治」
5月18日(金)劇団俳優座「リビエールの夏の祭り」
5月 8日(火)松井誠奮闘公演・全国ツアー (男涙の子守唄/華・艶・舞 誠版レビュー)
5月 6日(日)丸美屋食品ミュージカル「アニー」

2009-05-11(月) ★ご案内 ページの上へ


こちらへレビューをまとめる作業は、現在、滞っています。申し訳ありません。

拙ブログ「かむろのたより」は、観劇雑感も含めて更新中です(ブログ内のキーワード検索も可能ですので、「かむろのたより」をご覧いただければ幸いです)。






2007-11-05(月) 野鴨 (シアター1010ミニシアター) ページの上へ


11月5日(月)に、シアター1010ミニシアターで、「野鴨」(イプセン作)を観劇。

企画・上演台本:笹部博司
演出・上演台本:タニノクロウ
製作:メジャーリーグ、庭劇団ペニノ


THEATRE1010の下の階にある稽古場に設営されたミニシアターで、まる1か月間の上演である。


場内スペースのほとんどが「森」になっていて、場によって、そこが森であったり、エクダル家のなかになったりして、進行する。客席は壁に沿ってL(エル)字形に椅子が並べられている格好。その客席の片辺は3列、もう片辺は2列の配置で、各列が18〜20席なので、正確に数えてはいないが、キャパシティは90席強だと思われる。A列とD列がそれぞれ1列目になる。

役者はすぐ近くで臨場感があるが、木が植えられていることから、その木の陰になって役者が見えなかったり、(私のいた位置からでは)最後は木の切り株のテーブルに隠れて自殺したヘドヴィックが見えないなど、鬱蒼とした森のセットにじれったさもおぼえた。が、私が抱いたそんな不満もまた、この「野鴨」という作品世界と通底しているのかも知れない。一部シーンの見えなさ加減は、外から他人の家のなかを覗いている気分にもなり、そんな感覚がまた面白かった。


5日は、午後2時開演。

掲示されていた上演時間は、15分の休憩を含めて、2時間45分だったが、所見の回は、「1時間15分」+「休憩15分」+「1時間10分」で、4時40分頃に終わった。


配役は、

ギーナ・エクダル:石田えり
ヤルマール・エクダル:手塚とおる
ヘドヴィック(ふたりの娘):鎌田沙由美
エクダル老人(ヤルマールの父):藤井びん

レリング(エクダル家の下宿人で医師):石橋正次

グレーゲルス・ヴェルレ:保村大和
豪商ヴェルレ(グレーゲルスの父):津嘉山正種
セルビー夫人:高汐巴
ペテルセン(ヴェルレの使用人):マメ山田

ピアノ演奏:佐山こうた


文庫サイズのプログラム(300円)を読むと、この「野鴨」という芝居の登場人物の相関関係には、作者自身とその家族が、多重に投影されていることが分かる。

自分が父の実子ではなく、母の愛人だった男の子どもだとする噂に悩まされたというイプセンの立場は、劇中のヘドヴィックに重なるが、イプセンの妹の名がヘドヴィックだったことからすると、ヘドヴィックが妹である(らしい)グレーゲルスもまたイプセン自身である。

あるいは、ヴェルレとヤルマールには、イプセンの父親が裕福だった頃と、財産を失ってからの、そのふたつの姿がそれぞれに投じられてもいるのだろう。作者の母親を思わせるギーナとセルビー夫人は表裏の関係になっていて、同じ男(ヴェルレ)と関係しながら、前者は拝領妻のごとくに娶せられ、後者は同じ使用人から正妻へと直る。エクダル家に経済的援助を続けるヴェルレは、まるで、側室を下げ渡した家臣に加増する江戸時代の君主である。

正義の病にかぶれているグレーゲルスは、ギーナとヤルマールの夫婦関係に、真実(ギーナがかつてヴェルレの愛人だったこと)を突きつけ、再生へ導こうとするが結果として一家を破綻に追い込み、ヘドヴィックは自分がヤルマールの子でないことを察して死を択ぶ。グレーゲルスもヘドヴィックも作者自身だと見れば、イプセンの経験した葛藤を充分想像させる。


休憩時間を挟んで、エクダルの家の向き(角度)が変わったので、視点に変化が出た。

「森」に降る枯れ葉が印象的。


キャストのうち、ヘドヴィック役の鎌田沙由美さんは、劇団ひまわり所属の中学生。『ヘドヴィック役をオーディションで勝ち取りました。』とのことである。


芝居は面白いが、椅子が硬くて、座っているのがいささか辛い。
途中で咳が出そうになって、こらえるのが大変だった(笑)。




2007-10-01(月) 明治座「大奥」 ページの上へ


10月1日(月)に、

明治座で「大奥」を観劇。

(フジテレビ系ドラマ「大奥」より、脚本・浅野妙子、演出・林徹(フジテレビ)、劇化演出・吉村ゆう、演出補佐・山下智彦)

10月公演だが初日は9月29日で、10月27日が千穐楽。明治座のあとは、11月に中日劇場で、来年5〜6月には全国ツアー公演が決まっている。


公演プログラム、1500円。

上演時間は、30分の休憩が2回あってトータル4時間と、普段の明治座と変わらない三幕仕立て。

観劇した回は、午後4時開演で、カーテンコールが終わったのが7時54分頃だった。


まず、子役から。

第二幕と第三幕に出演。役柄は、主役の大奥総取締瀧山(浅野ゆう子)が愛した13代将軍家定(羽場裕一)にそっくりな僧侶柳丈(羽場の二役)が育てている子どもで、3人登場する。

お雪:小野緒芽
お雪:南雲有紗
太郎:清水真秀呂
太郎:齋藤鸞昴
義三:奥本健太郎
花子:菊地海帆

それぞれダブルキャスト。

というのはどういうことかといえば、おそらくは、「お雪・太郎・義三」組と「お雪・太郎・花子」組に別れて交互出演しているのだと思う。私が見たステージの子役は、お雪と男の子がふたりの前者だった。

子役の見どころは、二幕ではお雪ちゃんが転んで瀧山に手当てをしてもらうところ。(着物の下に、裏地と同じ色のスパッツか短パンみたいなのを穿いていたが、あれも用意された衣裳なのかしら?)
三幕では、瀧山と対立する14代将軍家茂の生母実成院(江波杏子)の命で柳丈が捕縛されるが、そのときにお雪ちゃんが役人に噛み付く。


小野緒芽ちゃんて、かわいいね!劇団東俳の子だが、名前は「おのおのめ」ちゃんかしら…「おのつぐめ」ちゃんというようだ。 (南雲有紗ちゃんとのダブルだから、お雪ちゃんはどちらでも楽しめましょう)

小野緒芽ちゃんは、過去には、これ、とか、こんな舞台に出ていた。



幕末、皇女和宮(安達祐実)が14代将軍家茂(金子昇)のもとに嫁いで来る前後から江戸城無血開城までの大奥の人間模様を、瀧山、実成院、和宮、大奥総取締代理の初島(中山忍)を中心にえがいた芝居。大奥の権力者4人の対立と融和の交錯が主筋なので、女優陣がそれぞれに魅せるものの、展開が重たくて、しんどい感じもする。

原案とされているドラマ「大奥」は1回も見たことがないので、ドラマの内容との異同などについては、私には全く分からないが、なかなか上手くつくってある。嫁ぎ先が決まっていながら実成院の悪意から将軍の夜伽を命じられたおその(松尾れい子)が自害する第一幕の出来事が、後の幕の人間関係に影響を及ぼし、また、瀧山が柳丈へ寄せる感情とも重ねられるなど、ひとつのエピソードがストーリーのなかに重要な影を落とすという使われ方が、よく効いていた。


場を切る役者にピンスポットを絞って当てたままで盆を回すという転換が何度もあり、明治座にしては回り舞台の使用が多いが、ピンスポットの使い方はひとむかし前のお芝居みたいな印象も。人気ドラマの舞台化ということで、もっと斬新なところがあるかと思ったが、終幕にドラマの映像でステージを彩ったあたりを別にすれば、いかにも明治座っぽい舞台だった。

瀧山の浅野ゆう子さんが、なんというか顔色をわざと抑えたようなメイクをしていて、もう少し主役らしく映える化粧でもいいように思った。が、これは、役作りや考証などとも関わっているのかも知れないから、いささか気になったと書くにとどめたい。


カーテンコールはオールキャスト。
(ただし、子役は出なかった。夜の部だからなのか、もともとカーテンコールには出ないのかは分かりません)




2007-08-01(水) お知らせ ページの上へ


7月22日に起きたという、マイキットのサーバートラブルの影響で、2007年分を中心に、一部テキストが表示されなくなっています。申し訳ありませんが、しばらくの間、このままで、ご了承下さい。

ダイレクトにここに書いたテキストもあるのですが、多くは「かむろのたより」に、元稿が残っていますので、非表示の観劇雑感のほとんどはそちらで読めると思います。

現在非表示のテキストについては、検索エンジンからバックアップはとっています。

今後については、マイキットのデータ復旧の可否を待って、決めます。



2007-07-07(土) 再現型シアターコンサート「1824」(彩の国さいたま芸術劇場) ページの上へ


7月7日(土)に、彩の国さいたま芸術劇場 大ホールで、

彩の国シアターコンサートフェスティバル2007
再現型シアターコンサート「1824」〜SILENT SYMPHONY〜
(原作:岡本光弘、作・演出:加納健詞)

を見た。

7日と8日の両日、計3回あった公演の、最初のステージ。
午後6時開演。途中15分の休憩がある、二幕構成。7日の終演は、午後8時40分。

公演プログラム(表紙を含めて、16ページ)は、入場の際に、無料配布。


「1824」というのは、ベートーヴェンが交響曲第9番ニ短調合唱付、いわゆる第九を初演した1824年を指している。その「1824年5月7日」までのベートーヴェンの生き様を、芝居やダンス、(ベートーヴェンの曲の)クラシック演奏、ハンドマイクのヴォーカルによるオリジナル曲、それにスクリーンの字幕や映像も採り入れながらえがいたステージである。「1824」は、昨年12月に上演され、今回は再演となるようだ。


進行役(案内人)の俳優による語りの比重が大きいこともあって、どうしても、ベートーヴェンの生涯を見せる演劇部分は説明調で、シーンも断片を羅列した印象。テレビでよくやっている、有名人の再現ドラマの実演版、みたいなところがある(「再現型」と銘打っているのは、再現ドラマふうという意味ではないはず)。
クライマックスの第九のシーンを別にすれば、総じて、ベートーヴェンという人物の「苦」「難」を舞台に乗せている。だから、彼の人生の節目と関連する曲をピアノや弦楽四重奏で聴いても重たくなるし、ハンドマイクのうたの挿入は必ずしも芝居と融合しているとは思えない。全体に、ダンスが野暮ったい感じ。難聴のベートーヴェンへ弟子が筆談で語る内容を字幕で見せるあたりは、聴力を失った現実を、観客の視覚に訴える効果。

と、二幕の途中までは、ややしんどい気分だったのだが、二幕の後半、第九誕生への流れが見えてからは、舞台は、俄然面白くなった。
過去の登場人物たちを再登場させ、それまでに演じて来たエピソードのパーツを、第九とその演奏の成功という主人公の到達点へとまとめ上げ、昇華させた手法には、見ていて気持ちが高揚した。そして、クライマックスのオーケストラ演奏のシーンがドラマティック!改めて、名曲の持つ力を感じさせられた。


出演の子役について、配役を書いておくと、以下のよう。(所属は、近藤龍成くん以外の7人は、NEWSエンターテインメントになっている)

幼少ベートーヴェン:山口尚人
その妹ヨゼファ:鶴見愛莉
幼少(弟)カール、幼少(甥)カール:近藤龍成
幼少(弟)ヨハン:中山雄介
ブロイニング家の子供:矢島夏美
ブロイニング家の子供:小貫みなみ
ブロイニング家の子供:小貫千夏
ブロイニング家の子供、貴族の子供:桑原佳菜子

子役は、全員、一幕にも二幕にも出演がある。

(ベートーヴェンの妹ヨゼファ役)鶴見愛莉ちゃんを見る機会をようやく得た。舞台映えする子だ。ヨゼファは「わかった」と何回いったかな。ヨゼファはすぐに死んでしまい、もう出ないのかと思ったら、二幕にまた出て来たので、よかった。
矢島夏美ちゃんは、想像していたより小さかった。


ピアノが下手に置かれて、私の席からでは、ピアノの前に座った子役や演奏者が見えなかったり、子役がピアノの陰になる場面があった。オーケストラ他のクラシック演奏があるから、前方席の料金を安くしている席割りかと思っていたが、前方座席からだとピアノのせいで一部死角も生じていた。

ベートーヴェンって、難聴を隠そうとして、どんどん狷介になって行ったひとだったのだねぇ。リベラルで軍隊嫌いというのも、今回のステージをきっかけにはじめて知った。

(ところで、舞台の上から、何本かぶら下がっていた「ひも」は、あれは、マイクだったのか)


ロビーでは、公演DVDの予約を受け付けていたが、これは、当面、関係者と「フェスティバルサポーター」を対象に販売する予定とのことで、1000円払ってサポーターになると、後日DVDの案内があるらしい。


なお、次回公演は、2007年12月19日(水)19時〜、さいたま市文化センター大ホールにて、再現型クリスマスシアターコンサート「エルガーとアリス」と告知されている。




2007-07-01(日) 東京スウィカ「東風コチ 夕立 土用波」 ページの上へ


7月1日(日)に、東京スウィカ文月公演「東風コチ 夕立 土用波」(作・演出:比佐廉)を観劇。

この日は、2時開演と、6時開演の2回公演あって、2回つづけて見たが、舞台は、期待以上におもしろかった。

このカンパニーのステージを見るのは、はじめて。子役を使うことの多い小劇団という認識だった。(東京スウィカの舞台を踏んだ子役がふたり、その後、映画やドラマで大役を射止めている)

会場は、赤坂レッドシアターという、昨年オープンした小劇場。地下鉄の赤坂見附駅から数分の、地階にある劇場だ。座席表を見ると、キャパシティは、176席。
ただし、「東風コチ 夕立 土用波」では、一列目を撤去して張り出し舞台にしてあったようで、B列が最前列になっていた。


開演前のアナウンスによれば、上演時間は、1時間45分(休憩なし)。じっさいは、もうちょっとかかっていたと思う。

古本屋を営んでいたがすでに店を仕舞い、いまは注文だけを受けているこの家の主で、父親の野々村博(竹内正男)。同居している物書きの長男、野々村陸(比佐一成)。その妻、野々村佳美(もりちえ)。長男夫婦の娘、野々村文香(田中彩瑛=子役)は、小学4年生[パンフレットでは8歳になっているが、セリフでは4年生だ]。
野々村博には、長男の陸の上に、すでに嫁いだ長女の波(山素由湖)と、次女の優(吉田羊)がいる。長女はパート勤めに忙しいが、夫の岡崎さとる(堀本能礼)が大手企業を退職したために急に社宅を出ることになり、荷物と、中学3年生で受験を控えた息子、岡崎苑生(中根大樹=子役)を、一時預かってもらうために、夫とともに実家を訪れる。次女は、夫の原田英次(西嶋達矢)が営むサーフショップの屋上にテントを張って、ビーチサイドカフェという海の家をやっていて、実家に始終出入りしている。野々村家とも親しい、商店街の写真屋の息子、幸太郎(荒木健太朗)が次女の店を手伝っている。

以上、10人の登場人物が織り成す家庭劇。子役の文香がランドセルを背負って帰って来る、一学期の終業式の日からの数日の、夏のお話だ。


ステージは、舞台奥の庭からも出入り出来るかたちの居間。下手のソデが古本屋の店で、客席からは本棚が少し見える。また、上手のソデ側に台所と玄関があることが分かる造り。下手寄りの奥には、2階へつづく階段があって、上手の高い位置にはふうちゃん(文香)の望遠鏡があるバルコニー(セリフではテラスといっていた)。


次女夫婦は、男の子を海の事故で亡くしていて、その命日がやって来る。長女夫婦は、夫が会社を辞めたことをきっかけにわだかまりが顕在化している。長女夫婦の息子、苑生が、次女の店を手伝っているときに、ちょっとした事件が起き、ひと波乱がある。最後は、雨降って地固まるがごとくに、劇中に散らばっていたピースがきれいにハッピーエンドにおさまる展開。そのラストは、いささかおさまり過ぎな気もするが、でも、とってもよく出来ている芝居だと思った。

この芝居は、細かい道具立てが上手く効いているのが、いい。長女が携帯電話を持っているから、時代は「いま」なのだろうが、黒電話が鎮座していたり、古ぼけたラジカセが使われたり、じいちゃん(野々村博)と孫娘(文香)が将棋を指したりする、懐古的な味わい。
聞き返すときは、「うそ?」というより「ホント?」というほうが失礼がないとか、分からなかったら辞書を引く(あれは、広辞苑だったよね)など、じいちゃんが孫をさりげなく教える会話の妙。子どもがひとりになれる、あるいは子ども同士でいられる場所としてのバルコニーの位置付けなど。


子役がふたりともにナチュラルで、好感度の高い演技。

文香役の田中彩瑛ちゃんは、めがねをかけて、髪の毛はひっつめてふたつに結わいて、ピンクのヘアゴム。前髪をパッチンどめでとめていて、それが水色で、途中でピンクになって、また水色に戻る。日が替わると、ちゃんと服も替わって、いちど、バルコニーでパジャマのシーンがあって、そこでは髪をほどいて、めがねも外していて、雰囲気がちがって見えた。
(「東京スウィカの稽古場日記」という公式ブログに、田中彩瑛さんの稽古場写真もいくつか出ていたし、それにPR動画を合わせて見れば、ほぼあの感じである)

少しセリフをうたうようなところが、独特の抑揚になって、かわいい印象を与えていた。「子役」のかわいさとはちょっとちがう、「子供らしいこども」としての魅力、愛らしさがよく出ていた。


同じ日に、2公演つづけての観劇だったが、2時開演のステージのほうが安定感はあったかな(お客さんの入りも、2時のほうが盛況。6時のステージでは、セリフをいい直すなど、セリフが引っかかり気味の役者さんが多かった。その反動なのか、一部シーンでの迫力が増していた)。


なお、タイトルになっている、東風(こち)、夕立、土用波は、いずれも、文香が宿題のために集めている夏の季語である。




2007-06-29(金) 劇団若獅子結成二十周年記念公演「国定忠治」 ページの上へ


劇団若獅子結成20周年記念公演「国定忠治」〜才兵衛茶屋より土蔵大捕物まで〜(行友李風・作、沢田正二郎演出に拠る、田中林輔・演出)
を観劇。

6月29日(金)の、所沢市民文化センターミューズ マーキーホールでの公演。

当初は4月の国立劇場で見たいと思っていたが、他の観劇と重なったため、この日になった。前売りで最前列が買えたので、良席にて、劇団若獅子を初体験。


公演プログラムは、600円で販売。
良心的な値段の上、座談会は読み応えがある。

「国定忠治」の通し上演は、42年振りになるとか。ここで、プログラムからの受け売りでまとめておくと、「国定忠治」は、通常は「赤城天神山から小松原まで」が上演される。今回は、その前に、才兵衛茶屋の場があり、あとに、庵室と土蔵大捕物が付く。映画では、他に「お万の妾宅」と「円蔵捕縛」もあるが、舞台では上演されていないようで、今回の若獅子公演のかたちが、全通し。


午後3時開演。15分の休憩が2回入って、終演が6時半。

まずは、赤城天神山の場で登場した笠原章の国定忠治の、その堂々たる貫禄。(私の目には、田村正和公演や松平健公演での斬られ役、敵役でおなじみのひとだが) 役者が場を得るとはこういうことなのだろう。子分どもを抑えるあたりの気迫、その大きさに圧倒された。

「赤城の山も今夜を限り…」の名場面も、はじめて見た。股旅物が好きでなかったこともあり、映画の「国定忠治」も見ておらず、何かの芝居の劇中劇やパロディでしか知らなかったから。
その堂に入った立ち姿、呼吸。これが、新国劇を継承した、本家本元の国定忠治なのかと、つくつぐ見た。

この場に控える子分が高山の定八(森田優一)と清水の巌鉄(中川歩)、土蔵大捕物で、忠治を守って大立ち回りを演じるのも、このふたり。結句、この両人が、忠治のいちばんの側近だったということなのかしら。

赤城天神山の場の、おいしいところで現れる日光の円蔵(東大路昌弘)が切れ者らしいセリフを聴かせた。

一転、兇状旅の途中で、百姓父娘(御影伸介、平井愛子)を救う山形屋の場では、笠原忠治が硬軟とりまぜての達者な芝居。脇に回っての特別出演、緒形拳が山形屋籐造役を楽しそうに演じていたのも印象的。

そして、半郷の松並木に到っての殺陣。あそこで、提灯を燃やすのは、刺客どもが何者かを確認するためなのだねぇ。鮮やかに斬ったあとは、本来なら花道を引っ込むところだろうが、ホール公演のこととて、客席に下りて通路をあとにした。(からみの役者に、けっこう刀を当てる殺陣なのだね。斬るほうの笠原さんを見たのも、はじめてのような気がする)

籐造女房おれん、「植木村の庵室」の尼僧妙真の二役、南條瑞江の存在感。どちらかといえば、出番は少ないが、前者が忘れがたい。

最後の土蔵大捕物は、これが、かの「殺陣師段平」の芝居で知られる場面なのかと思いつつ見た。スタッフクレジットでは、殺陣は笠原章、中川歩となっているから、当時の殺陣がどの程度受け継がれているのかは私には分らないが、縄や梯子に加えて、目潰しまで使われていた。背中を刀で引くと、その斬られたところが血が出たように赤く染まるのは、どんな仕掛けか。そういう仕掛けの施された演劇用の刀があるのかな?細かくて、ちょっとびっくりした。

土蔵大捕物では、忠治はもはや寝たきりで、自ら起き上がることの出来ない姿。通常の「国定忠治」が、天神山から小松原までで、分家土蔵の場まではなかなか出ないというのは、クライマックスにしては主役に見せ場がないからでもあろう。そこは、あるいは、作者の批判精神の表れかも知れないが、天神山での雄姿との落差が、ヒーロー時代劇の幕切れとしては、哀れである。


お芝居の後には、オールキャストのカーテンコール(アナウンスでは、ご挨拶といっていた)が付いた。前列のメインキャストは、中央から下手側に笠原章と劇団員が並び、上手側に緒形拳、清水彰(川田屋惣次)、新田純一(板割の浅太郎)、他参加の面々。

緒形拳さん、清水彰さんはすでに着替えての登場。両所と、笠原座長、南條さんからあいさつあって、客席三方への礼にて幕。


それにしても、「加賀の国の住人、こまつごろうよしかねがきたえしわざもの、…」ってさ、お家に帰ると、つい、柄にもなく、やってみたくなってしまう(笑)。

この模様、よろしく、ということで、この雑感、了。




2007-05-18(金) 劇団俳優座「リビエールの夏の祭り」 ページの上へ


5月18日(金)に、俳優座劇場で、劇団俳優座公演「リビエールの夏の祭り」(吉永仁郎・作、中野誠也・演出)を観劇。

俳優座劇場公演の楽日。(このあと、すぐに京都、大阪、奈良での演劇鑑賞団体の買い公演が組まれている)

午後1時30分開演。
ロビー表示のタイムテーブルは、一幕 80分、休憩 15分、二幕60分。じっさいは、5分遅れの開演で、終演が、4時12分だった。

客席の前2列を撤去して、張り出し舞台を設置していたので、座席は、3列が最前列。

公演プログラム、600円。


オリンピックの東京開催が決定した頃だから、時代は1959年だろうか? 戦前に夫婦ではじめた店、喫茶店「リビエール」を守る東田綾子の前に、戦死したと伝えられていた夫、東田達也によく似た男が現れる。男は記憶を失くしてうらぶれ、浮浪者同然の暮らしをしていた。綾子は、その男が自分の愛した達也だと信じ、鳥越神社の夏祭りの夜、彼を「リビエール」に招き、記憶を取り戻させようと語りかける。


とにかくテンポが悪く、退屈ここに極まる、というのが率直な感想だ。座席がかなり前方だったおかげで最後まで見られたが、舞台から遠い席にいたら、睡魔に襲われ、抗いがたかっただろう。

昭和30年代の下町の祭りの夜、男が体験した戦争の記憶が、閃光のように甦る。そのクライマックスだけが、唯一、一瞬の見どころだ。

芝居の核心は、男が東田達也であるか否か、達也であるとしたら、なぜ記憶を失くしてしまったのか、という部分だろう。そこに到るまでをもっとスリリングに見せ、テンポよく運べばまだしも、展開があまりにも平板で冗長、とくに第一幕は、退屈でため息が出そうだった。暗転が多く、また、せっかく回り舞台を使っているのに、それが必ずしも効果的ではない。

新劇のお客さんというのは、舞台にエンターテインメント性を求めたりはしないのでしょうが、もう少し、見せ方があってもよいと思った。


配役にも疑問を感じた。川口敦子さん演じる東田綾子は、見た感じが老婦人であり、60歳より若くは見えない。

劇中のセリフで、東田達也(中野誠也)は大正4年生まれといっていて、彼が中学生のとき、綾子は小学生だったというから、この芝居の綾子は、40過ぎといった年配であろう。和田良太(田中美央)という年下の恋人をときどき泊めたりしていて、それなりの色香も必要な役なのに、良太との関係は、最初、母親と息子かと勘ちがいしそうになったくらいの不自然さ。水玉の服を着た綾子の装いは、70歳くらいのご婦人が銀座辺りへでも出かけるような風情だし、達也のおば(檜よしえ)のほうが若く見えるのもまた奇妙である。見た目だけでなく、声や、口跡も老けているから、40代前半の女性らしい雰囲気は全く感じられなかった。
昭和30年代の話とはいえ、これでは、見ていて混乱を来たす。

もちろん、舞台では、70歳、80歳の女優が若い娘役を演じることも、めずらしくないだろう。しかしそれは、若い頃から晩年までをひとりの役者が演じるとか、ある役を長年にわたって繰り返し演じて持ち役にしているなどの、それなりの必然性があってのことではないか。

この「リビエールの夏の祭り」は、新作であり、有名老舗劇団の公演なのだから、相応の女優がいないとは思えないのに、なぜ、こんな配役になったのか・・・芝居の内容以上に興味深い謎である。


子役の日下萌実さんは、リビエールの常連客の孫娘、庄司香里役。芝居の冒頭のリビエールの店内で、祖父の庄司武雄(中寛三)と、てんつくてんつく、祭りでたたく太鼓のことでのセリフがある。そのあとは、本を読んでいる。
二幕では、祭りの日に、ゆかた姿で舞台を下手から上手へ横切る。
カーテンコールは、ゆかた姿で。




2007-05-08(火) 松井誠奮闘公演・全国ツアー (男涙の子守唄/華・艶・舞 誠版レビュー) ページの上へ


2007松井誠奮闘公演・全国ツアー(第一部:娯楽時代劇「男涙の子守唄」/第二部:ショー「華・艶・舞 誠版レビュー」 4/22〜11/19、全国各地で公演)から、

5月8日(火)、関内ホール(横浜)公演の昼の部を観劇。


往きは、湘南新宿ラインで横浜まで、グリーン車でお弁当を食べながら。横浜で根岸(京浜東北)線に乗り換えて、関内駅下車。
徒歩数分で関内ホール。

ホールの玄関を入ったところに、同公演のチラシが、これでもかと山ほど積んであったので、15枚くらいもらっておいた。チラシの表では、「名子役」くんと妹嬢が役の扮装でおにぎりを食べている。


関内ホール公演 昼の部は、午後1時45分開演。

タイムテーブルは、
「男涙の子守唄」1時間10分。
休憩15分(場内放送では15分といっていたが、20分近くあったと思う)。
「誠版レビュー 華・艶・舞」1時間10分。

じっさいの終演が、午後4時27分。


ロビーで売っているグッズを購入し、+1000円払うと、終演後、お帰りの際に、マコ様とツーショットポラロイド撮影が出来る、とのことだ。

公演プログラム、800円(手さげ袋に入れてくれた)。表紙込みで、20ページ。


お芝居の「男涙の子守唄」は、松井誠丈の脚本・演出・主演(演出協力・吉村ゆう)。共演者の五十嵐めぐみさんが名古屋の方言指導もしている。

主な出演は・・・

松井誠(時雨の半次郎)、五十嵐めぐみ(親方お熊)、松井紀美江(花乃屋女将お浜)、草笛雅子(花乃屋妹お辰)、九条舞(花乃屋娘お小夜)、谷崎弘一(人足)、瞳ひろし(早瀬新十郎)、神崎順(下郎貞助)、小川美那子(腰元お梅)、岬寛太(番頭)、堀聡志(医者玄庵)、他

※日程によって、一部配役・出演者に異同あり。


子どもの父親だと勘ちがいされて赤ん坊を押しつけられた時雨の半次郎は、苦労に苦労を重ねて男の子を育てる。その子も8つになった頃、土方仕事に雇われた仕事先の屋敷の主人こそ、件の男の子の実の親で、渡世人に貰われて行ったという我が子を跡取りとして探していたのだった・・・

実は兄妹だった太郎吉(近藤海太)とお弓(近藤杏海)を、兄妹子役が演じるという趣向。幼いお弓が「あにうえさま」と太郎吉の手をとって引きとめ、半次郎の未練を思い切らせる演出は、秀逸。大衆演劇らしい、直球がど真ん中に来るような芝居だ。転換をつなぐ幕前を含めて、三場。

子役のふたりは、「誠版レビュー 華・艶・舞」にも登場。
「壺坂情話」では、夫婦になって踊り、大うけであった。また、松井誠花魁には禿(かむろ)で従う。

「名子役」くんは、演技だけをいえば特別に上手いとまでは思わないが、第二部のショーは、もういちど見たくなるおもしろさ!!「名子役」と冠を付けるなら、むしろショーのほうの活躍にであろう。


松井誠丈の座長公演は、初体験。理屈抜きで面白かった。一見の客としては、一般的な演歌歌手の座長公演より、こちらのほうに軍配を上げたい部分も。
キャパシティのあるホールでの公演だからなのか、あるいは大劇場での座長公演の蓄積から来るものなのか、大衆演劇とはいえ、ほどよく洗練されてもいる印象。狭い小屋での大衆演劇には抵抗感のある私のような観客でも、充分に楽しめた。

噂に聞いていた神崎順さん(洋舞の振付も担当)の、その派手ハデなレビューも生で見て、なるほどこれは見ものだ、と。


座長さんは、ショーのなかで、殺陣も披露。あざやかな剣捌きを見せ、12月の「乾いて候」でもかくや、と思わせた。
(「乾いて候」を今年12月に大阪新歌舞伎座で上演することは、ファンの間ではつとに知られていたのだろうが、私は「演劇界」3月号の劇評に書かれていたのを目にしたきりで、それ以上の情報を持たなかった。今ツアー公演のプログラムによれば、宮川一郎脚本を、田中林輔が補綴・演出とのことだから、田村正和主演で上演された脚本から再構成するかたちだろうか?朝丘雪路が特別出演する)

トークによると、座長さんは、この日(5/8のこと)、関内ホールでの2回公演終了後は、最終で大阪入り。放送中の、ドラマ30「暖流」の撮影。6月上旬の放送分から出演するとのことだ。


ところで。
子役の近藤海太くんと近藤杏海ちゃんのお父上が岬寛太さん、という理解でいいのかしら?・・・検索をかけてみると、この公演で音響助手をしている近藤光(=三崎光大)さんが、叔父さんであるようだ。




2007-05-06(日) 丸美屋食品ミュージカル「アニー」 ページの上へ


5月6日(日)は、青山劇場で、丸美屋食品ミュージカル「アニー」を観劇。

今年の「アニー」は、当初、観劇予定は立てていなかったのだが、チケットの一般発売からしばらくして、某所でなぜか(出戻ったのかな?)良席を入手出来たのを幸い、東京公演の千秋楽(=青山劇場での最終公演)のステージへと足を運ぶことに。

天気は、午前中から雨。
こどもの城に着くと、まず、傘立ての空きを探した(空いててよかった。劇場に、折りたためない傘を持って入るのは、出来れば避けたいものである)。


公演プログラム、2000円。

4時30分開演。
ロビー表示のタイムテーブルは、
一幕、1時間35分。休憩、15分。二幕、1時間5分。

上演時間は長くなる傾向。ジョエル・ビショッフ氏は、2001年に「アニー」を演出するに際して、演劇誌のインタビューで、2000年の(篠崎版)「アニー」のことを上演時間が長いと批判していたが、今年は、それよりもはっきりと長い上演時間になった。


トゥモロー組の出演回で、アニー役は、栗原沙也加さん。

けれんみのないオーソドックスな造形で、うた声もきれいに出ていた。ときどき舌足らずになって甘えたように聴こえるセリフも、女の子としての愛らしさとしてプラスにはたらいていた。
あるいは穿ち過ぎかも知れないが、演出家は、こういうアニーが好きなのかな、と思った。そんなアニーである。(観劇前に、メイキング番組や、ホームページなどで見た印象からの期待値をかなり上回って、アニーとして充分に魅力的だった)

近年は、「アニー」を見るとすれば、年にいちどきりのことだから、アニーの出来がいいのは、素直にうれしい。

舞台は、細かい変更で新鮮さを打ち出しているのが窺えた。アニーの衣裳替えが増えていたのは、二幕のパーティーの場とカーテンコールとを「ハレ」と見立てたと解釈してもよさそうだし、また、よく考えれば、眠れたかどうかはともかく、一夜明けた訳だから、翌日も同じ服を着ているほうが、不自然といえば不自然だったともいえる。
ただし、その分、アニーのトレードマークであるあの赤い衣裳を着ている時間が減ったことにはなる。


話題のひとつは、第一幕の、ロケットのシーンの前に、ウォーバックスのソロナンバーである「Why Should I Change a Thing?」が新曲として追加されたこと。

ウォーバックスに感情移入出来る世代、性別の観客(私も、しかり)にとっては悪くないが、ただ、ジャンルとしては、ジュニアミュージカルの範疇で捉えられている日本の「アニー」に、いまこの曲が必要かどうかの判断は、むずかしいところ。
訳詞のせいなのか、取ってつけたような印象がなきにしもあらず。

この新曲でいちどウォーバックスに観客の注目を集めることにより、孤児のアニーとかつて孤児だったウォーバックスのドラマ、という部分は強調されている。ウォーバックスの心境がよりクローズアップされることで、一幕の最後の、上手にアニー、下手にアニーを見つめるウォーバックス、奥にウォーバックスを気遣うグレース、というトライアングルの幕切れがインパクトを増したことも、確か。

(むかしの篠崎版「アニー」では、一幕のラストシーンで幕を切るのはアニーひとりだった。「親を探し出せばあの子を失う。・・・」をうたってウォーバックスが退場すると、グレースもその場をあとにして、アニーが「それで、ウォーバックスさんがいうには、2、3日中にお父さんお母さんに会えるって」と声に出しながら手紙を書き了えて、メイビーをうたって幕が下りるという流れ)


グレース役の岩崎良美さんが、シーンによってセリフのトーンを抑えて、落ち着いた雰囲気を出していたのが、印象的。

また、アニー以外の子役では、ケイト役の飯塚萌木さんが、出色。とくにダンスシーンでは目を惹いた。

タップキッズのシーンは、タップの神様が課題(?)のステップを踊ってそれをタップキッズがこなすのではなくて、指名されたタップキッズが踊って、それを見て他のメンバーがこなす、という趣向になっていた。

カーテンコールの曲は、「アニー、アニー」と「トゥモロー」。


観劇回は、通常のカーテンコールのあとに、幕前で、(ウォーバックス役の目黒祐樹さんによる)千秋楽のあいさつと子役たちの紹介(タップキッズ→[トゥモロー組の]ストリートチャイルド→孤児たち→アニー→[スマイル組の]ストリートチャイルド→孤児たち→アニーの順で、孤児たちは個別の役の紹介はなく、芸名の紹介もなし)。
そのまま幕を上げて、28人の子役による「フリードレス」が披露され、トゥモローをうたって幕が下り、そのあとまた幕が上がってもういちどトゥモローをうたって、了。

最後のオーケストラ演奏が終わったのが、7時45分。


(客席は、私がいた座席の近辺に限っても、1階席前方の端の方に、若干の空席が見られた)

最初の2001年のあの退屈な舞台からすれば、ジョエル・ビショッフ版の「アニー」もかなり面白くなって来た。ハニガン、ルースター、リリーの3人の場が、一幕と二幕の両方にあるのは、やや難だが(オリジナルとはちがっても、ルースターとリリーの登場を二幕からにしていた篠崎版の潤色はよかったと思う)。

総じて、舞台は、値上げされたチケット代以上に楽しかったので、買う予定のなかったCD(2000円)も購入。終演後、劇場の外に出ると、雨は上がっていて、しっとりとよい心持ちだった。


丸美屋食品ミュージカル「アニー」キャスト、2007年5月6日(日)16時30分開演 青山劇場

アニー: 栗原沙也加
オリバー・ウォーバックス: 目黒祐樹
ミス・ハニガン: 杏子
グレース・ファレル: 岩崎良美
ルースター、タップの神様: 本間憲一/リリー 他: 太田彩乃
嶋崎伸夫(ルーズベルト大統領 他)/鹿志村篤臣(警官、ブランダイス判事 他)/高橋一平(バンドルス、ドレーク 他)/矢部貴将(リンゴ売り、バート・ヒーリー 他)/沓沢周一郎(野犬捕獲人、ハウ 他)/萬谷法英(野犬捕獲人の助手 他)/小野寺創(効果音係、海兵隊護衛兵 他)/相川忍(ソフィ、ピュー夫人 他)/岸田有子(グリア夫人、コニー・ボイラン 他)/杉内祐子(未来のスター、ロニー・ボイラン 他)/工藤朱里(アネット、ボニー・ボイラン 他)//サンディ
モリー:松田愛美/ケイト:飯塚萌木/テシー:川島想妃愛/ペパー:矢野杏奈/ジュライ:乗本萌/ダフィ:勝田麗美/ストリートチャイルド:戎怜菜
タップキッズ:稲田英幸 田中遼 平田了祐 廣瀬真平 井田彩花 尾久葉優衣 尾作早紀 小林夏実 近藤亜紀 高田奈々 西山千里 藤塚真生









無料ブログ、レンタル日記のマイキット ホームページ プロフィール 丸美屋食品ミュージカル「アニー」 アルバム お気に入りの日記を記録 RSS

わくわく観劇、子役ブログ へ ☆ かむろのたより へ
「観劇を遠くはなれて」雑記帳 へ ☆  ご意見送信用フォーム へ(メールアドレスなしで送れます)
  • seo

ゲーム専門学校  アフィリエイト入門  ホームページ作成  すりばち